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by venuscolor
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にかいのおねぎ屋

広島に住んでいた6年間、たくさんの飲食店に足を運びましたが、
後にも先にもここの店が私のNo.1です。
もう、人生でこれ以上の店は現れないかも… 大げさでもなんでもなく。

広島市中区新天地にある「にかいのおねぎ屋」。
「おねぎ屋」というくらいですから、ねぎが主体の飲み屋さんです。
「にかいの」というくらいですから、二階にあります。
職場の同僚に連れて行ってもらったのが最初で、その時にひとめぼれ(?)
してしまい、以降、足しげく通っています。
”通っています”というわけですから、今も広島に行くと必ず足を運びます。
もちろん、今回も行きました。

狭~い階段を昇って行くと、小さなちいさな入口があります。
小柄な私でも潜らないと入れないくらい。
店内は、10人ほどのカウンターのほか、座敷が4つほど(あ、3つだ)の小さな店で、
言いようによっては窮屈なつくりです。
店内は和で統一されていて、現在は、男性の料理人が3~4人と、
ホールの女性1人で店が動いています。
私が行き始めた頃は、料理人はマスター(この方がかなりのイケメン)のほかに
もう一人、計二人でやっていらっしゃいましたが、最近新しいお顔の料理人さんが増えて
このお店の人気を証明しているんだなぁ、と実感します。



この店はとにかく、サービスがすばらしい!
お客の求めているもの、お客が「こうしてほしいなぁ」と思っていることを
常に先読みして、それを見事にやってのけてくれます。
まさに「かゆいところに手が届く」店なんです。
たとえばトイレに行こうと席を立とうとすると、「今、入っていらっしゃるので…」と
必ず声をかけてくれます。なんでもないことのようですが、仕事しながらお客さんの
動きを常に見ているわけですから、すごいことです。
誰が、いつ、何をしてほしいのか。カンペキに見抜いています。
私見ですが、店の良し悪しを判断する基準って、サービスがとても重要だと
思います。
「サービスとはなんぞや」。です。
結局、どこで差をつけるかといったら、そこだと思うんですよね。
サービスそのものはタダなわけですから(まぁサービス料ってのはありますが
それはまた別の話)、そこで差をつけるべきだ、と私は勝手にそう思っています。
もちろん、料理や店の雰囲気は大事ですが、その店が自分の求めている
ものを提供してくれるか、そこがポイント。
「にかいのおねぎ屋」は、私が求めているものを忠実に提供してくれる、
ほんとに「ツボ」な店。
決しておごり高ぶることなく、「自分がお客の立場だったらどうして欲しいか」という
ことを常に念頭において接してくれます。

かといって、決して敷居の高い店ではないですよ。
私が行くくらいですから(笑)←どういう意味
別に高級料理店でもないし、カテゴリとしてはいわゆるフツーの居酒屋です。
料理も決して高価ではない。むしろ、東京の今ドキの居酒屋より安いです。
まぁ、広島ですから、土地柄もありますが。
焼酎なんか、銘柄によってはヘタしたら東京の半値。
でも、料理の質はピカイチです。
私は、この店で魚の本当のおいしさを知ってしまった。といっても過言ではありません。
ここの店のおススメ、たくさんありますがその中でもお造り盛り合わせが最高。
盛り付け方も本当に粋で、必ず季節の花が添えてあって、お造りひとつひとつを
丁寧に説明してくださり、食べ方もちゃんと説明してくれます。
でも、決して押し付けていない。
そしてこの店の主役のねぎも、クセのある食材なのにそれを感じさせない
見事な調理で、色々な料理にひそやかに、でもしっかりと「ねぎ」であることを
知らしめてくれるんです。
もうね、どんな御託もいらない、すばらしいお店です。

最近(といっても、今は年に1~2回しか行かれないので、多分去年あたりだったと
思いますが)、店の入口にすごい貼り紙を見つけてしまいました。

「躾の悪いお客様はご入店をお断りします」

何十回と足を運んでいる私でも、さすがにこの貼り紙には怯みました…
ひ、ひぇ~。す、すげぇ… こーゆーこと書ける自信って、すごい。
初めて来た人がこれを見たら、なんか怒られそうな、ヤな感じするだろうなぁ…
と思っちゃいます。
でも、マスターの気持ちも分かります。
やっぱり、店って、自分のイメージしているもの、自分がこうしたい、っていうものが
あるだろうから、それを壊されたくないというのがあると思うんです。
「マスターらしいなぁ…」。私はそう思っています。マスターのこだわりを感じます。
逆に、そのくらいのこだわりと誇りを持ってくれないと、こちらとしてはお金を
払っているわけですから、ある意味当たり前のことだと思います。
かといって、マスター、決して堅物でも生真面目でもなんでもないですよ。
話しやすい。気さく。若い(爆)。カッコいい!見た目かなり今ドキ。
でも、礼儀とか躾とか、そういうものにはすごくこだわっている人です。
ここでいう「躾の悪い」というのは、別に常にかしこまっていろ、という意味では
ないと思います。実際、店内はわりとにぎやかな時も多いし、笑い声だって
常に響いています。
でも、意味もなくイッキしたりとか、他のお客さんに迷惑になるくらい騒いだりとか、
むやみに注文した上で結局残していくとか、そういう基本的なことを言っているだけ
だと思うんですよ。
だから、私が今いろいろ書いているのを読んで「なんか高飛車っぽい店…」とか、
思わないでくださいね。人として、当たり前のルールを言っているだけです。

で、おススメの料理はまだまだありまして。
残念ながら画像はありません。文章だけで想像してください。笑。
私がいつも頼むのはシメのメシとなる「ながむすび」&「自家製のぬか漬け」。
これがぁ~ウマイ!
私、あったかいのり巻き大好きなんです。のりがしと~っとして、ごはんがほ・か・ほ・か。
たまりませ~ん!(書いているそばから顔がニヤケる)
中巻きで、具は広島菜だったり、季節の漬物だったりして、ちょっとピリ辛で、
ほんとーにおいすぃーです。
それからぬか漬け。これがまためずらしいものを漬けてるんです。
パプリカ、山いも、もちろんねぎ!などなど。
それからもうひとつのシメのおススメは「牛テールみそ汁にゅうめん」。
白みそがメインの甘めの汁に、牛テールとにゅうめんが~。ウマイ!
ほかにも「ねぎオムレツ」「ふかひれ茶碗蒸し」「白ねぎ餃子」「ねぎハンバーグ」など
もうね、ほんとーにおいしーんです。
いつものように語彙力なくてすいませんね…;

で、どうやら話によるとここの本来の看板メニューは「おでん」らしい。
店の外に掲げてあるちょうちんにも「おでん」の文字が。
しかーし!おでんは一度もメニューで見たことがありません。爆。
今度意地悪して頼んでみようかと思案中。

そして私がこの店でもう一つ気に入っているものは、食後に出してくれる
自家製のわらびもちと、おしぼり。
わらびもちは、すっごくやわらかくて、もう、赤ちゃんのほっぺみたいなんです。
ぷにゅんぷにゅんです★
そしておしぼり。温かいおしぼりを最後にくれるのですが、この香りがいいんですよ~。
なんか、うまい表現が見つからないので私はいつも「『あっ、誰かオフロ入った?』の匂い」と
言っています(笑)
そうなんです、石鹸というか、シャンプーというかリンスというか、なんともいえないあの
お風呂の後の匂いです。
おしぼりそのものも、いつもふかふかで、「毎日おろしてるの?」っていうくらいふっかふか。
すっごくリフレッシュされます。

ここのところ、イケメンマスターにしばらくお会いしていません。
もう1年以上会っていない…
実はこの他にも最近店を出店して、どうやらお忙しい模様。
今回も、店の方が連絡を取ってくれたのですが、結局会えませんでした。
「よぅ言うときます。『わざわざ横浜から来てくれたのにおらんゆーのはどーゆーことだ』と。
よぅ御仕置きしておきますけぇ」と言われました(笑)
この新店、2店あって両方行きましたがこれもまたマスターのこだわりが至るところに…
もう、笑いが出るくらいマスターのこだわり一色で。
それもまた書きたいと思います。
by venuscolor | 2005-11-25 21:40 | Hiroshima