韓国旅行記VOL.22
2005年 01月 08日
駐車場は、あふれんばかりの車で一杯だった。
観光バスまで来ている。これにはさすがに驚いた。
あの狭い道をどうやって来たのだろう。
しかし駐車場とは名ばかりで、線が引いてあるわけでもなく、砂埃の立つ空き地に韓国人特有の
「適当な」停め方で駐車されていた。
場所を見つけて車を停め、ロケで使われていた教会のある丘までの道のりを歩いた。
少し歩くと、ドラマのロケ記念ともいうべきパネルが、ここかしこに立っている。
「す、すごいなぁ」思わず笑いが出るほどだ。
ドラマで使われる前までは場所すら知られていなかったであろうところが、完全に観光地化されてしまっている。
メディアの力とはおそろしいものだ。
階段を登ると小高い丘が見えてきた。
そして次の瞬間目の前に― 着いた。とうとう着いた。ドラマで観たあの丘。
TV画面がそのまま目の前に広がっている。
劇中、主人公のミン・スヨン(ソン・ヘギョ)はキリスト名をアンジェラとしていたので
私たちは、勝手にこの丘を「アンジェラの丘」と名づけていた。
アンジェラの丘はものすごい強風で、髪の毛は海からの潮風でベタベタになってしまった。
サングラスも潮で曇って汚れている。
しかし、その風のおかげで海はとてもあざやかな白波がたっており、紫紺と白のコントラストが
とても美しかった。
岸壁に打ち上げられる波が、風に乗って潮の香りを私のところまで運んできてくれる。
今回の旅行で、ここにきて初めて陽が差してきた。
これも済州に住む神の力か。
教会の場所まで歩いて行ったが、残念ながら教会は取り壊されていた。
なんでも、台風によって建物が傷んでしまったらしい。
しかし、今また新たにその教会が復元されようとしており、建設中であった。
(この教会は「オールイン記念館」として今年初めに開館が予定されている)
私たちは、しばし丘から海を眺め、頭の中でドラマの曲を流し、すっかり劇中の主人公になった気分でいた。
by venuscolor
| 2005-01-08 18:14
| Travel