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惜しみない努力に              もっと光を


by venuscolor
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韓国旅行記VOL.1

9:30。自宅を出発。下関へ向かうべく、まずは新幹線新横浜駅へ。
フェリー出航は19:00だというのに、こんなに早くから移動。出国するだけで一日仕事だ。
11:09 のぞみ13号で一路下関へ。
韓国旅行記VOL.1_a0026847_242194.jpg
下関へ行くだけで、もう十分旅行。なにせ
下関~釜山より新横浜~下関のほうが
距離が長いのだ。無理もない。お陰で日ごろの寝不足が祟っていることもあり、
昼食のお弁当を食べるとあっという間に睡魔に襲われた。名古屋以西は爆睡だ。
途中、到着を告げる車内のざわめきで、
そこが新大阪なのだと気づかされるが、
その後はまた記憶が遠のいていった。
岡山のあたりで目が覚める。景色はのどかで、東京~新大阪間の殺気立った雰囲気とは
大違いだ。山が近く、澄み切った外の空気が車内に伝わってくるようだ。
しばし外の景色に目を移す。

やがて見慣れた風景が目に映し出される。広島だ。先月も遊びに来たばかりだが、
やはり懐かしい。これから釜山へ行くために下関に向かっているのに、無性に広島で
降りたくなってしまう。ここを通り過ぎるのがもったいなくて仕方がない。「まもなく広島」の
アナウンスが流れると、条件反射のように身支度を始めようとしている自分がいて、
意味もなくせつなくなってしまった。

後ろ髪を引かれながら広島を後にし、本来の目的地である下関へと向かう。
それにしても、山陽新幹線区間は非常にトンネルが多く、特に広島以西は区間の
半分以上がトンネルといっても過言ではない。お陰で昼寝をしようと思っても気圧の影響で
耳がつんつんし、しょっちゅうツバを飲み込んでいなければならなく、とてもじゃないが
昼寝をする余裕はない。ゆったりとした気分のはずが、なぜか意外と忙しい。
広島を過ぎると、同じ車両に乗っていた回りの乗客たちはすっかりと入れ替わり、
東海道~山陽新幹線のほぼ全線を乗っているのはどうやら私たちだけのようだ。
しかし、こうして通して乗っていると回りの乗客の入れ替わり方を肌で感じ取ることができ、
実におもしろい。東海道側と山陽側では乗客の“種類”がまるで違うのだ。
前者はスーツ姿のビジネスマン、後者、特に広島以西は乗客もまばらで、みな私服に
旅行カバンといった出で立ち。経済大国ニッポンとはいっても、まだまだ地方は
のどかな空気が残っていると実感でき、なんだか少しホッとしてしまう。

15:39。小倉駅に到着。ここから在来線に乗り換えて下関駅へと向かう。
在来線のホームは一段と空気がやわらかく、それだけで十分癒される。
ちょうど学生の下校時刻と重なったようで、高校生が無邪気におしゃべりに
花を咲かせている。同じ高校生でも、渋谷を闊歩している子たちとは大違いだな・・・
ここには、学生としての本来の素直な姿がある。
広島時代に見慣れていた、山陽本線「下関」行きに乗り込む(といっても、逆方向だが)。
ここ小倉は、夫が幼少期に住んでいた町。私の横では、窓の外を眺めながら
身を乗り出し、少年のようにはしゃぐ彼の姿があった。そして私に、あそこは昔何々だった、
あれは昔から変わっていない、懐かしい、などと説明してきた。私は うんうん、と
頷いてはいたものの、その奥では、「私にとっては全てが初めても同然の光景なので、
懐かしいもなにもないんだけど・・・」と、妙なツッコミを入れていた。
韓国旅行記VOL.1_a0026847_244772.jpg
下関駅に到着。いよいよ最初の目的地、下関港フェリーターミナルへ。
駅からは思ったよりも近く、徒歩5~6分ほどで到着した。
中へ入ってみる。薄暗い。私たち、これから海外に行くんだよね?と
問い正してみたくなるほど落ち着いている。普通海外に行くと言ったら、
空港に着いた途端華やかな雰囲気に後押しされて、気分はすっかり
海外に行っているのに、ここはまったくそれを感じさせない。普通に、日本だ。
瀬戸内海で高速船に乗るかの勢い。これは、いいのか、悪いのか?
待合ホールにいる人たちは、気のせいか中年以降の人が多いように感じる。
若い人は、わざわざ時間をかけてフェリーでなんか移動しないのかな・・・
まぁ、飛行機で行けば1時間そこそこで着いてしまうのだから仕方ないか。

乗船手続きを済ませて、ターミナル内を一通り見学したものの、何せ施設らしい施設では
ないために、すぐに時間を持て余してしまった。ヒマだ。どうしよう・・・
結局、乗船前に一杯やり始めてしまった。私たちはいつもこうだ。一体何しに来てるんだ。
いや、これは私たちにとっては重要な事柄。一杯やりながら人間ウォッチングをしたり、
その場の雰囲気を楽しんだり。これでかなり楽しめる。しかし、すっかりそれで
気分よくなってしまい、気がついたらもう乗船が始まっていた。
急がなくちゃ。乗り遅れる。残りのビールを一気に飲み干し、荷物を抱えて
ゲートへと急いだ。
韓国旅行記VOL.1_a0026847_25775.jpg
乗船の前に出国審査。船での出国審査は初めて。ということでデジカメを構えたら・・・
「撮影禁止ですよー」。あ、そうだったの。
すいません。
だだっ広い場所になんだかさみしそうなカウンター。昔はもっと賑わっていたのかな・・・と、ふとその光景を想像してしまった。そして無事に出国審査を終え、私たちは
関釜フェリーに乗り込んでいった。
さぁ、朝からの移動、いよいよ出国の時を
迎える。
by venuscolor | 2004-09-14 02:11 | Travel